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デングウイルス

非構造蛋白質NS1と病原性

  • デングウイルスNS1蛋白質はウイルス粒子に取り込まれず、感染者血液中に循環しています。感染者では抗NS1抗体が産生され、可溶性NS1または抗NS1抗体の存在と、感染患者の重篤例との因果関係が示唆されています。
  • 本研究室では、可溶性NS1や患者由来抗NS1抗体を用いて、病態との関連について解析しています。さらに、NS1はウイルス複製に必要とされており、その機序についても解析しています。

病原性機序解析が可能なマウスモデルの開発

  • デング熱・出血熱は血漿漏出により重症化しますが、ウイルス因子の直接作用ではなく、生体の免疫反応によると考えられていますが、その機序は全く解明されていません。
  • 病原性の機序の解明や治療法の開発のためには動物モデルの開発が必須です。私たちは、ノックアウトマウスや遺伝子改変ウイルスを用いてモデル系の開発を行っています。

ヒト型中和抗体の作製とその実用性解明

  • 治療用抗体開発のため、または病原性機序解明のため、ヒト感染者由来の単クローン抗体を用いて、中和機序、中和に相反するデングウイルス特異的な抗体依存性感染増強(ADE)機序について解析を行っています。

  • 現在までに様々な中和能を持つ単クローン抗体の作製に成功しており、これらの抗体は、デングウイルスの4つの血清型ウイルスのそれぞれと同様の反応を示すのか、または異なる反応を示すのか、について検討しています。

デングウイルスの変異体(quasispecies)

  • デングウイルスはそのRNAウイルスとしての特性から、変異を起こしやすく、ウイルスは近縁のウイルスに由来する、雑多なウイルス集団として蚊とヒトの間を行き来していると思われます。

  • 私たちは、これまでに2型ウイルスは、1回目感染患者由来のウイルスではより多様なウイルス集団として存在することを明らかにしています。これら多様なウイルスは異なる細胞嗜好性を持つ可能性があり、また上記のADEへ影響すると考えられます。ウイルスの多様性は病態進行に影響する重要な因子であり、現在、タイ国での臨床分離株を使用して、このような解析を進めています。

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